夫の仕事をきっかけに知った世界でしたが、申し込んだ理由はそれだけではありません。
「私にもできることがあるかもしれない」
そう思ったからです。
行く前はワクワクしていました。
しかし、駐車場に着いた瞬間、胸の奥に小さな不安がよぎりました。
え?それっぽい気配がしない──。
ウロウロしても違和感は消えず、もう一度メールを確認。
そこでようやく、会場を間違えていることに気づきました。冷や汗が流れました。
本当の会場は、隣のスタジアム。まさかのスタジアム違い。
早めに着いていたからよかったものの、最初から場所を間違えていた自分に

私、大丈夫かな・・・?
と、一瞬思ってしまいました。
会場はスタジアム内の会議室。
一番に入室した私は、42人収容の広い部屋に少し驚きました。
・女性講師1名+男性講師1名
・受講者4名(会場:男性2名+女性1名、オンライン:1名)
事前に人数は知らされていなかったため、受講者が私を含めて3名しかいないことに
「キャンセルがあったのか、元々この人数なのか」と頭の中でぐるぐる考えていました。
指定されたテーブルの中で、なんとなく出口に近い席を選びました。
※特に意味はありません。
前方のスクリーン横には、実際のドローンが置かれていました。
説明を聞いて「AIR 3」という機体名を初めて知りました。
電源が入れられたので、もしかして飛行デモが見られるのかな、と少し期待してしまいました。

配布された資料に沿って、
・受講できる資格講習
・ドローンの飛行ルール
・飛行カテゴリー
・国家ライセンスと民間ライセンスの違い
などを教えていただきました。
説明を受ける中で、胸に深く残った言葉がある。
──落下。
──保険。
──事業。
どれも軽く扱えるものではない。
操縦は、ただの操作ではない。
目視、目視外、夜間飛行──言葉の意味は理解している。
それでも、空を扱うという事実に、静かな恐れがあった。
車は運転できても、空の経験はない。
ラジコンすら触れたことのない私が、果たして審査を突破できるのだろうか。
受講した人たちはどうだったのか。
修了後に受ける日本海事協会での身体検査とは、どんな内容なのか。
予期せぬ故障による落下、運搬物の保障、そして事業を一人で担うという現実。

私にできるのだろうか・・・。
その問いが、何度も胸をよぎった。
実際、私と同じように操縦に不安を抱え、実技試験を一度では突破できない人もいるという。
だが、その場合でも期限は設けられていない。
追加料金は発生するものの、納得いくまで何度でもサポートを受けられるそうだ。
結果として、ほとんどの受講者が資格取得に至っている
──その事実は、静かに背中を押してくれた。
だからこそ、疑問はその場で一つずつ確かめた。
受講者が三人という環境は、私にとって大きな救いだった。

操作ミスの多くは、精神状態に左右される
と講師は言う。
受講者が落ち着いて操縦できるよう、常に声をかけ、心を整える手助けを心掛けていると。
説明会を終えた帰り道、胸の中には不思議な静けさがありました。
不安が消えたわけではありません。
むしろ、これから向き合うべき現実の重さを、改めて知った気がします。
それでも──

無人航空機技能証明を取得したい!
その思いは、以前よりもはっきりと形になっていました。
空を扱う責任の大きさも、技術の難しさも、簡単に越えられるものではないとわかったうえで、
それでも挑戦したいと思える自分がいました。
できるかどうかではなく、
“できるようになりたい”と心から思えたこと。
その気持ちが、今日の一番の収穫だったのかもしれません。
ここから先は、私自身の覚悟次第。
ゆっくりでも、確実に前へ進んでいきたいと思います。
夫を社長にすると決めた日から 
